Sharon Shannon

 クレア出身の美しきアコーディオン奏者。1990年、フォーク・ロック・グループ、Water Boys に参加したことから一躍トップシーンに躍り出たわけですが、ソロ第1作で聴くことができるように、アイルランドの伝統音楽のコアに近いところにいた人でもあります。

 アコーディオンを弾くことが好きで堪らないといった感じの演奏は見ていて楽しいし、アルバムではシャロンの良い部分の半分もわかりません。
 現在はカスタニャーリのTommy (C#/D) とスペア?の Lilly (B/C) をステージに置いてますが、Tommy はかなり以前からベースボタンが1個なくなったままです。今のシャロンの音楽ではベースを入れようがないのでそのままにしてあるのでしょう。

 来日した際のステージには見当たりませんでしたが、 Cairdin というアイルランド製のアコーディオンも使い始めたようです。この楽器もドライにチューニングされたものは明るく華やかな音がしますので、そのうちカスタニャーリと取って代わるかも知れませんね。

 シャロンの演奏で特徴的なのが同音の三連譜(トリプレット)を多用すること。これがちょっと詰まったような音を出すのですが、同じ Tommy で試してみてもマネできませんでした。全体に装飾音は控え目です。一つ一つの音をはっきりと出す感じの演奏ですね。
 過去3回、Donal Lunny とともに来日し素晴らしいテクニックを披露してくれましたが、2001年3月には自身のバンドを引き連れて来日、楽しい音楽を聴かせてくれました。

1991 Grapevine
Sharon Shannon

 記念すべきファーストアルバムは選曲こそ多岐に渡っているものの、かなりコアに近いトラッドアルバムと言っていいでしょう。

 しかし、このジャケットの地味さはなんだ〜 今のシャロンなんて想像できない・・・

 使用楽器はまだB/Cのホーナーだったはずで、かなりドライにチューンされています。
 あの独特の詰まったような音の三連譜がかっこいい!
(HK)

1994 Grapevine
OUT THE GAP

 デビュー作とはうって変わってレゲエのリズムを取り入れた第2作。このアルバムでシャロンの方向性がはっきり固まったのでしょうね。
 まだホーナーを使っている頃だと思いますが、 同時にカスタニャーリ製Tommyも使っているはずです。録音はほとんどが Tommy でしょう。

 コアなトラッドから羽ばたいて自分の音楽を作り上げたという意味で素晴らしいアルバム。
(HK)


1997 Grapevine
Each little thing

 前作で方向性がしっかり固まったシャロンが明るく楽しい音楽をたっぷりと聴かせてくれます。

 日本盤にはボーナストラックとしてライブバージョンの Mighty Spallow Set (後に Spellbounds に収録)が収録されていました。
 その Mighty Spallow では明らかにC#/Dを使っています。元々Emの曲をF#mで演奏しているのですね。
 つまりフィンガリングを変えずに、C#/Dの楽器を使うことで一音高いキーで演奏していたわけです。この頃にはかなりC#/Dに慣れているはずですが、トラッドを演奏するときはよく違うキーで演奏してました。
(HK)
1999 Green Linnet
Spellbound

 過去のソロアルバムからだけでなく、コンピレーション等に参加したトラックを集めたベストアルバム。
 シャロンの演奏1曲のために、わざわざコンピレ買うのは嫌だという向きにはお奨めです。
(HK)

2000 Grapevine
The Diamond Mountain Sessions

 いきなり Stive Earle の歌はね・・・
 それはともかく、カラフルなシャロン・ワールドが展開されるのは聴いていて爽快です。

 ジャケット写真はモノクロですが、髪を染めましたね。2001年3月の来日で直接見て、雰囲気が良い方に変わったなと思いました。演奏テクニックは素晴らしいし、ルックスも良い、ステージの組立も楽しめましたしね。
 この後はどういう展開になるんでしょうか。やっぱりポップス寄りになっていくのかな。
(HK)


 
2001 Private
Live in Galway / Sharon Shannon & The Woodchoppers

 2001年のツアーのための限定盤、500枚だけ日本に持ってきたとか。
 来日メンバーにドラムスが加わった編成で、これを聞くとどうして日本にドラマーを連れてこなかったのか不思議。
 ま、それでもコンサートは十二分に楽しめましたけど。
 シャロンのアルバムをどれか1枚選ぶなら、このライブになるでしょう。それくらい良い演奏です。

 限定盤とは言っても、2001年5月現在、The Diamond Mountain Session Special Edition として、 Grapevine から2枚組で再発されたものが入手できます。
(HK)



★映像について
 日本でも発売された Gael Force で現 Lunasa のドナ・ヘネシーとトレバー・ハッチンソン(Water Boys で一緒だった)、それに SOLAS のウィニフレッド・ホーランの4人による素晴らしい演奏シーンが見られます。
 その他、TV番組のビデオがいくつかありますが、何といっても The Late Late Show で放送された Tribute to Sharon Shannon が最高です。

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