| Mick Mulcahy and Friends ケリー州ブロスナ出身のアコ奏者、ミック・マルカヒーのセカンド。1976年に同じくゲール・リンから発売されたファーストは残念ながら未CD化のようです。 題名――ゲール語の原題は英題と意味の同じ「ミック・マルカヒー・アガス・カルデ Mick Mulcahy agus Cairde 」――の表わす通り、これは気のおけない音楽仲間たちとセッション風に録音した、肩ひじ張らないオール・ダンスチューン・アルバム。 共演者はギター&バンジョー奏者ミック・オコナーと、フィドルのジョー・リン、そしてバウロンとボーンズを担当するメル・マーシャ。常に全員がいっせいに合奏するのではなく、曲ごとに色んな組み合わせが楽しめます。もちろん、アコ独奏もあり。特別、アコの大技のようなものはありませんが、メロディーにロールなどの細かい装飾が実に自然にちりばめられており、無理な力みや気負いのないリラックスした感じの暖かい演奏は、さすがです。 ただ、左手ベースはあまり得意でないらしく、ほとんど入りません。 ジャケット写真には、グリルをはずした灰色のパオロ・ソプラーニが写っていますが、この楽器はB/Cでしょうね。他の調の楽器も使っているかもしれません。チューニングは、ウェットなもの、ドライなもの、数種類を使い分けています。 ところで、出身がケリーというわりに、あまりケリー色は濃くありません。これは、それぞれに出身地の異なる共演陣のせいなのか(ミック・オコナーはロンドン出身、ジョー・リンは北クレアのエニスタイモン、メル・マーシャはダブリンの人)、それともミック本人がさほどケリーの音楽にこだわっていないかの、どちらかでしょう。たしかにクレアやゴールウェイのプレーヤーと言っても通用しそうだし、実際、10年後のファミリーアルバムでは、ポルカやスライドを1曲も取り上げていません。 でも、いずれにしろ、一本芯の通った素晴らしい演奏であることには変わりないでしょう。アコの音も細かい部分までよく聴こえます。
(TA)
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| The Mulcahy Family 『ザ・マルカヒー・ファミリー』(2000年) その名の通り、家族アルバム。 父親ミックのアコーディオン演奏に2人の娘、ルイーズ(フルート、イリアンパイプス)とミシェル(コンサーティーナ、ハープ)が加わっています。2人とも録音時には、まだ10代の若さ。親子そろって同じ顔立ちをしたジャケット写真が何とも微笑ましいです。お父さんが童顔であるだけに、なおさら(笑)。 まだ10代とはいえ、娘たちの演奏は、なかなか大したもの。父ミックもそんな娘たちの演奏をアルバムの前面に押し出し、自身のアコーディオンは半数程度の曲にしか出していません。 ゲストにミック・モローニ(テナーバンジョー)やシリル・オドノヒュー(ブズーキ)などが伴奏として参加していますが、家族3人だけでも十分楽しいものが出来上がったんじゃないかな。そう思わせるほど、この家族の演奏は上手いです。 それにしても、このお父さん、娘たちが可愛くて可愛くて仕方ないんでしょうね。親の愛がひしひしと伝わってくるアルバム。
(TA)
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