John Brosnan

1996 Reedblock Records
John Brosnan / The Cook in the Kitchen

 ジョン・ブロスナン『ザ・クック・イン・ザ・キッチン』(1996年)
 メジャーな活動がないため日本での知名度はほとんどゼロに等しいけど、地元では名の知れたミュージシャン。来日したシェーマス・ベグリーも彼の作った曲を自分のCDで取り上げています。
 出身地はアイルランド南西部のケリー州、音楽伝統の色濃いシュリーヴ・ルークラ地方のキルカミンという町。このアルバムを聴くかぎり、かなりコアな演奏家であり、録音が少ないのがもったいないほど。

 ジャケット写真には愛器をずらりと5台も並べていて(サルタレやパオロ・ソプラーニ、一列メロディオンも見えます)、この録音でも曲ごとにいろんな音色の演奏を楽しめます。ピアノ伴奏が入ろうが、集団セッションの場だろうが、左手ベースをバンバン入れるので、アコ弾きリスナーにとっては勉強になる、ありがたいアルバムかもしれません。ピアノを担当するのはケーリーバンドでの経験も豊富なシリア・リーガンという女性。パブでのライブ録音(こちらはピアノなし)では、地元のセッション仲間との気のおけない親密な演奏が繰り広げられます。

 レパートリーはケリーのポルカやスライドの他、定番リールやジグ、フレンチカナディアン、自作曲など多岐にわたっていて、また解説によれば、P・J・コンロンやジョー・フラナガンといった1920〜30年代にアメリカのダンスホールで活躍したメロディオン/アコーディオン奏者たちの影響も受けているとか。
 とにかく、お薦め!
(TA)

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